縦に構えて撮ること (朝倉)

2020.09.14 BLOG

こんにちは、朝倉です。

9月に入っても暑い日が続きますが皆さんいかがお過ごしでしょうか。
朝晩少し気温が下がってきて、エアコンをつけずに寝れる日が多くなってきました。
これから徐々に気温が下がって過ごしやすい季節になっていくと思うと、今からウキウキが止まりません。

さてさて、先日まちゅこ。のレポートでもご報告した「GR 座談会 online」で、写真家の塩澤一洋さんがお話されていた、GRを縦に構えて撮る時の持ち方(親指シャッター)を聞いて、それからというもの、縦構図で撮ることにハマっています。(影響されやすいので)
普段は横構図が好きで横に構えて撮ることがほとんどなのですが、塩澤さんの縦の構え方は手が小さい僕にもしっくり来て、瞬間的に撮る時にも安定して撮影ができ、縦に構えて撮るのがどんどん楽しくなってきました。

「GRの重みと地球の重力を使って垂直をとり、安定させる」という非常に理にかなった構え方に一同納得。
1枚目:右手を下にした時
2枚目:右手を上にした時

ということで、今回は朝倉がお勧めする縦構図が合うシーンのお話です。

まず一つ目は、空の雲です。
もう季節が変わろうとしていますが、まだまだ空の雲は夏の装いで、もくもくとした印象的な雲と出会うことができます。
そんな雲を撮る時に、横構図よりも縦構図がオススメ。
東京の街は建造物が多く、横で撮るとどうしても建物や空間の部分が広く入って、せっかくの印象的な雲が目立たなくなってしまいます。
縦でスパッと切り撮ることで、印象的な雲にクローズアップすることができ、空の青のグラデーションも楽しめるので僕は好きです。

1枚目:GR III,Mモード,ポジフィルム調,ISO125,1/500sec,F8.0
2枚目:GR III,Mモード,ポジフィルム調,ISO320,1/500sec,F8.0

二つ目は、金属質のものです。
階段や配管、鉄橋など、金属でできたものをダイナミックに切り撮るには縦構図が面白いです。
普段見逃しているような、街の景色の中に溶け込んだ金属物を大胆に縦に撮ることで、無機質なものが画面に張り巡らされて生きているかのような面白い写真になります。
きちんと水平を出して撮るのも良いですが、思い切って傾けてみるのも躍動感が出て良いかなと思います。

1枚目:GR III,Mモード,ポジフィルム調,ISO200,1/500sec,F8.0
2枚目:GR III,Mモード,ポジフィルム調,ISO2500,1/500sec,F8.0

最後は被写体ではなくて構図の場合です。
トンネル構図はトンネルから覗いたような構図のことを言い、写真の中央部分への視線を誘導する効果がありますが、GRのような広角レンズで撮ると横方向に意図しない空間ができてしまいます。
人間の視野は横方向に広く、横構図の写真だと全てを見てしまいたくなるのですが、縦構図で撮ることで横方向の画角が狭くなり、より強く視線が写真の中央(トンネルの中心)に引き寄せられます。
僕の大好きな写真家ソール・ライターもよく使う手法で、縦構図自体が視線を誘導する力が強いのにプラスして、トンネル構図をうまく使うことで伝えたいものがよりハッキリとするので僕も意識して使っています。
Bunkamuraのザ・ミュージアムでちょうど今ソール・ライターの回顧展が9月28日までアンコール開催されているので、ご興味のある方は是非。(土日祝は事前予約が必要です)

1枚目:GR III,Mモード,ポジフィルム調,ISO6400,1/500sec,F8.0
2枚目:GR III,Mモード,ポジフィルム調,ISO320,1/500sec,F8.0

というわけで、縦構図が合うシーンのお話でした。
僕自身は普段、横構図で撮ることが多いのですが、塩澤さんのおかげでハマってしまいそうです。
是非皆さんも縦構図をお楽しみください。
それではまた。

(朝倉)

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