雨の日の色は(朝倉)

2021.05.18 BLOG

こんにちは、朝倉です。
近畿地方は、統計開始以来最も早い梅雨入りだそうで、連日雨が降り続いています。
雨の日が続くと写真が撮れなくて…という方も多いと思いますが、僕は雨の日に出かけるのは結構好きです。
今回はそんな雨の日に撮る写真についてお話したいと思います。

雨の景色で個人的に一番よく撮るのが、水たまりのリフレクション。
水たまりは「雨の日にだけ現れるもう一つの世界」という感じがして、すごく好きです。
リフレクションを撮るときのイメージコントロールはポジフィルム調をよく使います。
下の写真は、ポジフィルム調の詳細設定で、
コントラスト:+2
コントラスト明部:+4
コントラスト暗部:-4
明瞭度:+4
にしています。
そうすることで全体のコントラストはキープしつつ、明部の水たまりと暗部のアスファルトのメリハリを際立たせて、雨粒の質感を強く表現することができます。

GR III,Tvモード,ポジフィルム調,ISO2000,1/250sec,F2.8

それと、ガラスについた水滴。
水滴はGRのマクロ機能で寄って撮れば一滴一滴をしっかりと撮ることもできるけど、少し離れて背景を活かした撮り方をする方が個人的には好きです。
ここでもポジフィルム調を使っていますが、雨の景色を撮るときにはホワイトバランスも結構変えていて、下の2枚はどちらもホワイトバランスを微調整でブルー側に大きく振っています。
そうすることで、雨の冷たさや寂しさを感じられる写真になるんじゃないかなと思っています。

1枚目:GR III,Pモード,ポジフィルム調,ISO250,1/30sec,F2.8
2枚目:GR III,Pモード,ポジフィルム調,ISO200,1/40sec,F2.8

あと、雨といえば、やっぱり傘ですよね。
ソール・ライター好きが影響して、赤い傘を見つけると雨の中でもダッシュで撮りに行くので、完全に不審者です(笑)
夏の日傘もいいけど、やっぱり雨に濡れた傘はたまりません。
ポジフィルム調は色の濃度がグッと深くなるので、下のような赤い傘が入る時には彩度を少し下げることも必要です。

GR III,Tvモード,ポジフィルム調,ISO400,1/8sec,F2.8

雨の日にポジフィルム調以外でよく使うイメージコントロールは”ブリーチバイパス”と”モノトーン”。

ブリーチバイパスはホワイトバランスをブルーに振るのと同じく、雨の寂しい雰囲気を助長させてくれるので、そういうシーンを撮る時に好んで使います。
こちらもポジフィルム調と同じく、コントラストを高めに設定して使うことが多いです。

GR III,Tvモード,ブリーチバイパス,ISO200,1/8sec,F7.1

モノトーンは天気の良い時の光と影を表現するときに使う方が多いですが、個人的には雨の日のモノトーンが好きです。理由は色が無い分、雨に濡れた地面のきらめきと弱い光によってできる影のコントラストがより際立つから。
他のイメージコントロールと同じく、コントラストを上げて使うことが多いのですが、下の写真は影の部分のトーンを残したかったので、コントラストは±0のままにしています。

GR III,Pモード,モノトーン,ISO100,1/200sec,F3.5

梅雨の季節、気分までどんよりしがちですが、GRなら傘を差しながら片手でも撮れるし、楽しいひと時になるかもしれません。
それではまた。

(朝倉)

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