GRist 48人目は塙真一さんの登場です!
人物撮影の傍ら、海外を中心に魅力的な街風景をスナップし続けている塙さん。
街や人、被写体に対して常に真剣に向き合う姿勢と、そこで撮られた作品には塙さんならではの優しさや人柄がにじみ出ています。
旧GR BLOGの記事も是非ご覧ください。
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GRというカメラは記憶写真を撮るカメラだと思っている。
記録ではなく記憶。
それは自分が脳内にとどめておきたいと思う記憶をビジュアルとして保存しておけるツールということ。
逆にいえば、あまり作り込んだ演出的写真を撮るには向かない。
あくまでも自分が今見ている情景をそのままコピーするような感覚だろうか。
小型のボディは飾り気もなく、カメラ自身がその存在感を主張することもない。
だから、街を歩いていて、ふと立ち止まってシャッターを押しても、周りの人間がそれを気にとめることは少ない。
スナップを撮る人間としてはこれほどありがたいツールはない。
まばたきをするかのごとく、シャッターを押していきさえすれば次々と旅の記憶がビジュアルとして残されていく。
しかも見たままに、自然に。
これからもGRは私の旅スナップのお供に欠かせないアイテムであり続けるだろう。
塙真一(ハナワシンイチ)
東京都出身。人物をメインの被写体とするフリーランスのフォトグラファー。
役者、タレント、政治家などの撮影もおこなうほか、カメラ誌に写真や記事を寄稿する。また、海外での肖像写真撮影や街風景スナップ、夜の街を撮る「夜スナ!」をライフワークとする。ニューヨークやパリなどで街と人を題材とした写真展の開催も多数。