こんにちは、かつです。
12月になると街のライトアップが本格化して賑やかになりますね。
普通に撮るだけでも、何故かうれしくなるライトアップは、GRを使うと、カメラ1つでファンタジスティックに「盛る」ことができます。
何をするかというと、定番技ではあるのですが、多重露光です。
最も簡単に「盛る」には、普通にピントを合わせた映像と、大きくピントを外した2枚を重ねます。
ピントを大きく外すには、マニュアルフォーカスでマクロ領域(数十センチより近距離)にフォーカスをあわせるとよいです。
合成方法を「加算平均」としておくと合成前後の明るさ変化が少なく気軽に試せると思います。
撮影順番はお好みです。どちらから撮影しても良いと思います。
比較しながら具体的に見てみましょう。
まずは街路樹のライトアップ。
つづいて、広場の木々のライトアップです。
好みにもよりますが、LEDの輝点が沢山の丸ボケになった映像を重ねると、夢の世界な雰囲気が増します。
ここで、1つ気を付けていただきたいことがあります。
同じ立ち位置で撮影しても、2つの映像の位置はピッタリとは合わなくなります。
1枚目の例では、2枚の立ち位置を同じままに撮影したものです。ボケを作るために近距離にピントを合わせた映像のほうが、画角が狭くなったように光の位置が広がっています。
2枚目の例では、ボケた映像を撮影した後、ピントの合った撮影をするときに光の位置が合うまで、主要被写体に近づいてから撮影しています。
GR III, GR IIIxの多重露光は、撮影前に背面ディスプレイで重なり具合を確認できますし、最後の1枚のやり直しは何度でもできますので、初めてでも気軽にトライできると思います。
しかし、自分の立ち位置を変えて光の位置合わせができるのは、主要被写体が数メートル程度のケースです。
遠景や遠近混在のようなケースではどうしましょう?
そんな時にには、最も目につくものの重なりを優先し、その他はズレていることを許容するのが良いと思います。
こちらは、暗い夜空に浮かぶ観覧車の光の位置合わせを優先しました。
画面下部の賑やかなところは、ボケた光の位置がズレていてもあまり気にならないからです。
ここまで、屋外ライトアップの例を紹介してきましたが、この技は屋内でも問題なく使えます。
ツリー全体が画面に収まるように引いて撮影したこの例では、丸ボケが散りばめられた感じが少ないのですが、この記事のタイトル画像は、このツリーの一部だけを撮影したものです。ちょっと強すぎるくらい丸ボケが散りばめられていたと思います。
みなさんも、いろいろと試行錯誤しながらライトアップの多重露光を楽しんでみてください。
(かつ)