こんにちは、かつです。
今年は台風被害が多く、いまだに不便な日々を過ごしていらっしゃる方も多くいるとききます。改めて、お見舞いと一日も早く普通の生活に戻れますように。
私は比較的被害が少ない関東に住んでいますが、それでも台風24号が通り過ぎた朝、自宅マンションのベランダの仕切りが破壊れてお隣と繋がっているという、初めての経験をしました。
そんなお天気もあり、星空を撮りに出かることが出来なかった9月でしたが、7月と8月には成果がありました。
まずはこちらのTimelapseをご覧ください。
※BGM付きです。音量にご注意ください。
夏の星空と聞くと「天の川」が浮かぶ方が多いとおもいます。
しかし、夏の天の川は、濃い部分が南の空から天頂に向かって伸びており、28mmという画角やワイドコンバージョンレンズを装着した21mmという広い画角としても、単調な映像になったり構図を決めにくかったりします。
そんな時、もうすこし他の星々にも目を向けたり撮影する時間帯を変えることで、星景写真のバリエーションが広げられますよ?
ということを表したくなり、
「北の回る星空」→「北から東へパンしながら撮影した星空」→「南西の天の川」→「西に沈む星空」
と、おおむねカメラの視線を水平方向右回りに一周して撮影した映像をつなぎ合わせてみました。
いくつかを、もう少し詳しく説明しましょう。
夏の北の空には地上近くに北斗七星、カシオペヤ座が見えます。
タイムラプス冒頭ではワイドコンバージョンレンズを取り付け、21mmの画角で北天を撮影していますが、2つの星座を同時に記録することは困難でした。
右方向へパンする部分でお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、一方の星座であれば、28mmの画角で地上風景とバランスよく収まります。
タイムラプス前半の映像は、月明かりが殆どない夜だったので、地上の風景を浮き上がらせることが困難でした。
しかし、月明かりを使うと、星空とともに地上の風景もカラフルに表現できます。
Mモード, ISO1600, F2.8, 20sec
撮影したのは 8/5 AM 2:11頃。下弦の月が火口の底部にあたるエリアを照らすほどに昇った頃合で、地上付近の西の空には天の川付近の多くの星々が見えます。
タイムラプス末尾の映像で、この光の状態に至るまでの過程がみれますので、月明かり有無の効果を理解して頂けるかと思います。
そして明け方前。夜と朝の境界が曖昧な明るさの空に、冬の星座たちが昇りはじめます。
私が夏場で大好きな時間帯の一つです。
Mモード, ISO800, F2.8, 15sec
画面左上にはふたご座、右上には真夏のオリオン、中央付近には冬の大三角が写っています。
秋から冬になるほどに、これらの賑やかな星座がでてくる時間が早まり、夜の深い時間に見えるようになります。
こちらは一枚撮りであったため、タイムラプス映像には含まれていません。
今回は夏場を例にしましたが、どの季節でも、方角、時間帯、月の大きさや高さを工夫すると多くの撮影バリエーションが生まれることを感じて頂けたかと思います。
ところで、GR III スペックが発表されていますが、
月明かりもないような場所での星景写真撮影を好む私が気になるのは、なんといっても高感度です。
数値の大きさでなく、実質の画質がどこまで使えるかが重要だと考えています。
GR2の個人的高感度画質限界はISO1600でした。GRIIIではそれを何処まで上げられるか?
鋭意開発中ですのでお楽しみに。仕上がり次第厳しくレビューするつもりです。
他にも、ローパスセレクターやバルブタイマーの最長時間が20分もあることが注目ポイント。
今回の撮影地のような暗い場所では、インターバル合成(比較明合成)で星の光跡を撮影するよりも、20分露光の1枚撮りで星の光跡撮影するほうが、適度に光跡が減り、星の色も判る好みの映像にできます。
早くテスト撮影をしたい!GR IIIを待ち望んでいる気持ちは皆さんと同じなのです。
(かつ)