こんにちは、任三郎です。
GR trip 第八回目は、6月24日(土)青森県弘前市での開催となりました。
(これまでのGR tripはこちらから一覧でご覧になれます)
弘前市、と聞いて思い出すのは、、、?
弘前城のサクラを思い出される方も多数いらっしゃると思いますが、やっぱりリンゴですよね。
1枚目:弘前駅前にあった記念ポスト。弘前はりんごのまち。
2枚目:駅から少し歩いたところにあった広場にはりんごの木が植えられていて、リンゴの実が育っていました。
今回 GR tripに応募してくださったチームのメンバーは、今年1月に開催された「GR meet 47」青森会場の参加者で結成された「 #grtrip_hirosaki 」 の皆さんです。青森県内だけでなく、秋田県や新潟県、東京都や兵庫県にお住まいの方もいらっしゃいました。
GR meet 開催後に作られたLINEグループで活発にコミュニケーションをとられていたそうで、お会いしてすぐ、メンバーの熱量の高さが伝わってきました。
今回のシークレットゲストのGRistは、鈴木光雄さんです。
鈴木さんは青森県のご出身。GR IIIのムック本の執筆にも関わられていたこともあり、GR IIIの機能を知り尽くしています。
この熱量の高い参加者の皆さんにも対峙できる講師としてお願いしました。
1枚目:鈴木さんの自己紹介。鈴木さんは弘前市と同じく津軽地方にあたる青森市のご出身です。
2枚目:幹事さんより配布されたGR tripのしおり。開催目的、タイムスケジュール、ルートなどとても丁寧に作ってくださいました。綿密な計画を立ててくださったことに感謝です。
今回のGR trip開催のテーマは「弘前の歴史と文化の息吹を感じながら、GR片手に日本一の桜とりんごの街・弘前の魅力を切り取る」。
撮影会では、市内に点在する明治・大正期に建造された洋風建築をめぐります。
幹事さんたちは、今日の本番までに3,4回のロケハンをしてくださったそうです。
皆さんお忙しいでしょうに、たくさん時間をかけて準備してくださったんですね。ありがたい。
1枚目:いよいよ撮影会スタートです。天気は時々晴れ間も見えました。
2枚目:集合場所・講評会の会場として利用させていただいた百石町展示館を正面から撮影。弘前市内に現存する洋風建築では最古のものといわれている建築物だそうです。
歩き始めて数分で、皆さんそれぞれの目にとまったものを撮影し始めました。
晴れ間に見えた青空や、古ぼけた店舗の看板。とあるお宅の植え込みに咲いていたラベンダーの周りを舞う蝶。
ルートから脱線して撮影に夢中になるひともいたりして、初めからかなり自由な感じの撮影会となりました。
空き地に置かれている何かの骨組み。夏のお祭りで使われるねぶた(ねぷた?)の基礎の部分だそうです。
ここにさらに細かい骨を組み、和紙を貼って色付けすることで、あの旅行案内のパンフレットでよく見るようなねぶたになるんですって。
1枚目:最初の目的地、カトリック弘前教会。住宅地の中にたたずむこぢんまりとした外観ですが、中に入るととっても素敵な雰囲気でした。
2枚目:鈴木さんは、壁に掛けられている聖母の絵画を撮っています。正面の祭壇や写真左側のステンドグラスも特徴があってよいので、もし弘前へお越しの際はご覧になってください。
1枚目:次の目的地へ移動。時間は押していたんですが、移動中も皆さん抜け目なく写真を撮られていました。
2枚目:2つ目の目的地、日本基督教団弘前教会。こちらは外からの見学のみ。鈴木さんは、曇り空を背景にしてちょっと不穏な雰囲気の写真を撮られていました。
1枚目:旧第五十九銀行本店(青森銀行記念会館)。威厳がにじみ出てる感じの建物。ちょうどハーレー乗りの集団が建物前を通過したので、あえて入れてみました。
2枚目:入口の扉に映る晴れ間を撮影するみなさん。
旧東奥義塾外人教師館の外から内側を撮ろうとしているメンバーを見て、鈴木さんがアシスタントを務めていました。窓に反射して映る景色をカットしてくれてるんですね。
1枚目:藤田記念庭園にある別邸洋館内のレストランでランチ。
2枚目:地元出身の参加者の方から「あれは飲み物」とオススメされたリンゴ入りビーフカレーをいただきました。うん、これは飲み物です。
ランチの後は、弘前市民会館へ。昭和の名建築家である前川國男氏が設計された建築です。
弘前市民会館へ行ったらこれを観たい!というパブリックアートが2つありました。
1点目はこちらのステンドグラス。日本の洋画家で「青の画家」とも称される佐野ぬい氏の《青の時間》という作品をもとに制作されたものです。
不規則に配置されたロビー天井の照明と相まって、僕は海や星空を想像しました。美しいですね~。
1枚目:佐野ぬい《青の時間》。眺めているだけで癒され、豊かな気持ちになれる作品だと思いました。観に来れてよかった!
2枚目:会館内の喫茶店では《青の時間》をモチーフにしたゼリーポンチがいただけます。皆さんしばらくの間、口に入れずに写真を撮りまくってました。
2点目のパブリックアートは、こちらの建物内にある大ホールの緞帳(どんちょう)です。
「世界のムナカタ」と呼ばれる版画家・棟方志功氏の原画をもとに、ご本人も制作に関わられた緞帳ということを事前に知っていたので、ぜひ一度、この目で拝みたいと思っておりました。
大ホールをイベントなどで使用されている場合は見れないこともあるだろうと覚悟はしていたのですが。
幹事さんが管理事務所に行って「緞帳を観たいんですけど」と問い合わせてくださったところ、すごく気軽に「はい、大丈夫ですよ!」と答えてくれました。
この日イベントなどはないとはいえ観賞するのに準備が要るのに、僕たちのために緞帳を下ろし照明を点けてくださり、ステージの裏方担当の方がご案内してくださって、、、
そのことに感激してしまいました。弘前のひと、みんな優しい!
せっかくの機会ですので、ホール2階席の一番上の席から全体を眺めたり、すぐ近くに寄って見たり、参加者の中の誰よりも僕がいちばん堪能させてもらったと思います。
こちらの緞帳の詳しい解説については、弘前市のウェブサイトに詳しく紹介されていますので、ご参照ください。
1枚目:棟方志功《御鷹揚げの妃々達々(おんたかあげのひひたちたち)》。黒い部分、べた塗りのように見えて実は濃淡が付けられていることによって立体感があるんです。皆さんにもぜひ近くで見てもらいたい!
2枚目:建築家・前川國男氏の設計による市民ホール。壁の色遣いや照明の配置などが印象的です。
1枚目:弘前市立図書館を撮る皆さん。これまたおしゃれな建築!
2枚目:旧東奥義塾外人教師館の内部を見学。非日常感ある調度品、かわいい柄の壁紙がステキ。撮影会にピッタリですね。
撮影会のあとは、百石町展示館に再集合して講評会です。
ひとり5点を選び、1点1点について鈴木さんより講評をいただきました。
共通して聞かれていたのは、撮影に行く前に各自で決めていた今日のテーマ。
もちろん「特に決めずに目についたものを撮りました」でもOK。
1点1点について、なぜ撮ったか、どんなふうに切り取りたかったか、を説明してもらいます。
そのうえで鈴木さんからは、例えば窓に映る青空を撮った写真の講評では、
「雲のディテールを見せるには、露出補正マイナスのほうが良かったかもしれませんね。RAWデータで撮っておくと後で調節できるのでお勧めです。キーの設定をうまく使うと、明るさをキープしつつ白飛び・黒つぶれしないように調節できますよ。」
といったような、GRの設定のどこをどう変えればよいか、といったGRの機能を知り尽くしている鈴木さんならではの具体的なアドバイスを多くいただきました。
普段はGR IIIxを使っているけど、今回のイベントでGR IIIを借りて撮ってみて「28mmだとこんな風に撮れるんだ!と感動しました」という参加者の方もいらっしゃいました。
スタッフとしてはとても嬉しい一言ですね。
GR tripでもGR本体やコンバージョンレンズなど機材の貸出を行っているので、参加申し込みの際にはお気軽にお申し出頂ければと思います。
参加された皆さんの写真は、下記のギャラリーにてご覧いただけます。
そして、鈴木光雄さんがこの日撮影された写真もご覧いただけます。
GR tripにお申込みくださった幹事さん、参加してくださった皆さま、そしてお忙しい中を講師を務めていただいた鈴木さん、本当にありがとうございました。
気さくなメンバーの皆さんのおかげで、我々スタッフにとっても、とても楽しい時間となりました。
僕自身は「GR trip」は初めてで、9年ぶり2度目の弘前訪問でしたが、今回見て回った建築は初めてのところばかりで、撮り歩きの途中から建築・アート観賞に夢中で、スタッフとしての仕事を忘れそうになっちゃうほど楽しかったです!
1枚目:参加者の皆さんより、鈴木さんに御礼の品を贈呈。僕たちスタッフにもお菓子などお土産を用意してくださっていました。恐縮です!
2枚目:参加者全員で集合写真。GR tripを取材に来ていた記者さんが撮影してくださいました。ありがとうございました!
毎回恒例「みんなのGR」。GRでつながる人の輪、大切にしてきたいです。
最後に、鈴木さん、幹事さんよりコメントをいただきましたのでご紹介します。
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鈴木光雄さんより─
私の出身地の青森で開催する今回のGR tripへの参加をとても楽しみにしていました。
当日の天気は雨の予報でしたが、撮影会の時間帯は青空や厚い雨雲が交互に入れ替わるような不安定な天候の中、撮影に影響するような雨に降られること無く、撮影が始まりました。
撮影会は弘前市に多く点在する歴史的な洋風建築物がテーマでしたが、参加者の皆さんは建築物以外の被写体も数多く撮影していて、講評に提出された写真は、参加者の方々が独自の視点でとても楽しみながら写しているのが伝わってきました。
今回のGR tripはメンバーの方々がとても仲が良く、写真を通して人と人とのコミュニケーションを楽しんでいるのがとても印象に残りました。素敵なメンバーの方々と楽しく過ごすことが出来て大変嬉しく思います。ありがとうございました。
幹事さんより─
2023年1月にGR meet 47青森が開催され、終了後の懇親会で「GR tripやりたいね」という会話から約5か月。その時の会場メンバーで本当に実現できました。最高のメンバー、この縁を作ってくれたスタッフの皆さん、GRistの鈴木光雄先生、そして「GR」に感謝です!
さて、今回の舞台は青森県弘前市。どちらかというと、桜とりんごのイメージが強いと思いますが、歴史的建造物、明治・大正期の洋風建築などの文化財が数多く残され、また文化財に指定されずとも、歴史と文化が息づく情緒豊かな建物も多く点在しています。講評会では素敵な写真ばかりで弘前市の別の魅力を感じることができました。ぜひレポートを見た皆さんも弘前市に足を運んでみてください!
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「 GR trip」は、随時募集しています!
GRist と一緒に撮り歩きしたい、あなたの大切な場所をぜひ教えてください。
よろしくお願いいたします!
(任三郎)