あらいたです。
いよいよ冬のホリデーシーズンですね。
お休みは、大切な人と二人で過ごす方も多いでしょう。
今回は撮り貯めた街撮りスナップの中から、ふたつの人影が印象的な写真をセレクトしてみました。
GR IIIx, Av mode, 1/1600s, F2.8, ISO 200, Hi-contrast B&W
"二人の写真" で僕が最初に思い浮かべるのは、ユージン・スミス (W. Eugene Smith) の『楽園への歩み』です。
幼いきょうだいの後ろ姿がとっても愛らしい作品。
あの子たちが今も歩みを続けていたら、上の写真のようになっていたかも。
冗談はさておき、『楽園への歩み』 は戦争、貧困、公害など、重く陰鬱な社会問題をテーマとした彼の中では異色とも言える、朗らかで希望を感じさせる作品です。
数々の悲惨な現場を目撃してきたフォトジャーナリストだからこそ、我が子たちと過ごす平穏な日常の尊さを理解していたのかもしれませんね。
GR IIIx, P mode, 1/25s, F3.5, ISO200, Soft Monotone
さて、二人を被写体とした写真で圧倒的に有名なのは、ロベール・ドアノ― (Robert Doiseneau) の『パリ市庁舎前のキス』ですかね。
実際は、カップル以外の通行人も多数映り込んでいるので、純粋に "二人だけ" の写真ではないですが、セーヌの橋の上で愛を確かめ合う恋人達にはお互いのパートナーしか目に入らないことでしょう。
実はこの写真、後に演出であったことが判ります。今年の初めにはモデルの女性、フランソワーズ・ボルネ (Françoise Bornet) さんが93歳で逝去されたとのニュースもありました。
さりとて、この二人はロマンティックなパリの街を象徴するカップルとして写真の上で永遠に生き続けることでしょう。
GR IIIx, Av mode, 1/40s, F4.5, ISO800, 71mm Crop, Monotone
GR IIIx, Av mode, 1/30s, F5.6, ISO320, Soft Monotone
もういくつ寝ると2025年。
新しい年を大切な人と迎える人も、ひとりぼっちの人も、みんなが健やかで実り多い年になりますように!
(あらいた)