ハイコントラスト白黒の魅力(あらいた)

2025.03.19 BLOG

あらいたです。

GRには画像の色調や明るさ、コントラストなどを好みに応じて設定できる [イメージコントロール] という機能があります。
今回は、その中から [ハイコントラスト白黒] を利用して仕上げた写真を紹介していきます。

GR III, P mode, 1/50s, F2.8, ISO200, Hi-Contrast B&W

GR III, GR IIIxに搭載されている [イメージコントロール] のプリセットは12種類ありますが、その中でもこのオプションはGRの利用歴に関わらず愛用者の多い画像設定。

その名が示す通り、極めてコントラストの高い白黒写真は緊張や抑圧、あるいは退廃感などを狙いとした描写との相性が良いようです。

GR III, P mode, 1/125s, F2.8, ISO200, Hi-Contrast B&W

本来は白黒ネガフィルムで撮影した写真を、現像や焼き付けの段階で明暗差を強調して仕上げる暗室技法ですが、これをデジタル処理で手軽に再現できるようにしたものが [ハイコントラスト白黒] です。

撮影の際に肉眼で見えている世界と、実際に記録される画像とのビジュアル差が大きいところも人気の理由でしょう。

GR IIIx, Av mode, 1/125s, F2.8, ISO200, Hi-Contrast B&W

この画像処理、GRシリーズでは 2010年に公開した GR DIGITAL III 向けのファームウエアアップデートで採用という伝統あるものですが、実はリコー製品で最初に採用したのはその前年に発売されたCX2というコンパクトカメラでした。

CX2は僕が初めて商品企画を担当した機種で、画作りについて当時の画質設計担当者といくつもシミュレーションしたり、プリント結果を見たりしながら細かく調整したことをよく覚えています。

GR IIIx, P mode, 1/500s, F3.5, ISO1600, Hi-Contrast B&W

そうそう、[ハイコントラスト白黒] での撮影は露出に気を付けたいですね。
画像の明暗差が大きいということは、すなわち白飛びや黒潰れとなる部分も大きくなるということを意味します。
階調を残したい部分の適正露出を見極めて、こまめに露出補正するのが吉。

GR IIIx, Av mode, 1/1000s, F7.1, ISO200, Hi-Contrast B&W

特に、白飛びでディテールが欠落してしまった部分を後から再現することはできませんので、露出補正を少しマイナス (-0.7くらい)で撮影するか、RAW+で記録した後、カメラ内現像でキーやコントラストを少しずつ調整していくと、いい感じの作品に仕上がりますよ。

GR IIIx, P mode, 1/640s, F5.6, ISO200, Hi-Contrast B&W

(あらいた)


 

 
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